Talkly コンテンツポリシー
本書は、Talkly(トークリー)が提供する学習コンテンツの設計思想と判定基準の考え方を明文化したものです。個人向け「Talkly」および法人向け「Talkly for Biz」の両方に適用されます。
1. 私たちが教えているのは「唯一の正解」ではありません
ビジネスコミュニケーションに、唯一の正解はありません。Talklyが提供するのは、多くの職場で広く通用する「型」です。
武道でいう「守破離」の「守」——まず型を知り、状況に応じて破り、やがて自分の形へ離れていく。その最初の一歩を、失敗しても誰も傷つかない場所で練習していただくことがTalklyの役割です。
したがってTalklyは、
- 判定を「正解/不正解」ではなく、「押さえたい観点を満たしているか」として提示します
- 提示する模範例は「回答例(一例)」であり、唯一の答えではありません
- 学習者がその型を採らないという選択も、等しく尊重します
2. 判定基準は「観察可能な行動」で定義しています
すべての自由記述問題には、あらかじめ3層の基準を定義しています。
| 必須要素 | その場面で押さえたい、観察可能な行動(2〜4個) |
|---|---|
| 加点要素 | あるとより良い配慮 |
| NG要素 | その場面で信頼を損なう行動 |
判定は語句の一致ではなく意味の充足で行います。言い回しが違っても趣旨が満たされていれば充足とみなし、敬語の細かな誤りは、要素の趣旨が満たされていれば減点しません。
この構造は、企業研修で一般的に用いられる行動評価基準(ルーブリック)と同じ考え方です。「答えを当てる」テストではなく、「必要な要素が入っているか」を確認する仕組みです。
3. 準拠している考え方
- 一般的なビジネスマナーの標準(名刺交換・電話応対・敬語の使い分け等)
- 傾聴およびアサーション(自分も相手も尊重する自己表現)の考え方
- 職場におけるハラスメント防止の指針との整合
特定の個人の経験則のみに依拠せず、広く共有されている実務標準を基礎としています。
4. 「謝罪」「指摘への対応」の設計原則
最も慎重さを要する領域として、以下を原則としています。
謝るのは「非のある範囲」だけです。
- 責任の一部が自分にある場面では、その部分を特定して謝ることを推奨します(例:原因の7割が他部署にある場合でも、自分の確認不足という3割を明確に謝る)
- 事実と異なる全面的な謝罪は、NG要素として判定します
- 身に覚えのない指摘に対しては、感情的に反論せず、静かに事実確認を求める対応を推奨します
- 相手を立てることと、事実を曲げることを明確に区別します
Talklyは「とにかく謝る」ことを教えません。事実に基づいて、自分の責任範囲を誠実に引き受けることを教えます。
5. 多様性への配慮
コンテンツには以下を含めません。
- 年齢・性別・国籍・家族構成などの属性に基づく規範
- 身体・外見・年齢への言及を推奨する内容(これらは会話の話題として、明示的にNG要素に設定しています)
- 長時間労働や自己犠牲を美徳とする内容
6. 法人利用における原則(Talkly for Biz)
Talklyは、会社が社員に規範を課すためのツールではなく、社員が自分の意思で練習するための場として設計しています。
- 管理者に提供するのは学習進捗データのみです(完了数・正答率・カテゴリ習熟度・継続日数)。個別の会話内容および詳細なログイン時刻は、いかなるプランでも提供しません
- Talklyの判定結果を、人事評価に直接用いないことを推奨します
- 企業ごとの方針に合わせて判定基準をカスタマイズする機能を提供予定です
7. 判定基準の点検について
本ポリシーが実際のコンテンツに反映されているかを、定期的に点検しています。
2026年8月実施|第1回点検
ロールプレイの判定観点1,218件を、8つの基準で全件点検しました。基準は、謝罪の範囲が限定されているか、事実確認の権利が保たれているか、ハラスメント場面で「耐えること」が正解になっていないか、断る権利が保たれているか、属性に基づく規範が含まれていないか、自己犠牲の礼賛になっていないか、観察可能な行動として書かれているか、唯一解の押し付けに読めないか、の8点です。
結果、37件(3.0%)を是正しました。主な内容は以下のとおりです。
- 無条件の謝罪を求める記述を、「自分の非にあたる部分を認める」へ変更(2件)
- 事実確認そのものを不合格としていた判定条件を、「非の程度を値切る否定」に限定(1件)
- 「姿勢を示す」「誠意を尽くす」といった内面の要求を、観察可能な行動へ書き換え(28件)
- 「必ず〜する」という断定表現を、観点の記述へ変更(5件)
- 年齢に言及した規範を、年次に依存しない記述へ変更(1件)
ハラスメント場面で「耐えること」が正解になっている箇所は、0件でした。該当するレッスンについては、判定観点だけでなく本文・不合格条件・評価の変動まで確認しています。むしろ設計は逆で、「我慢して引き下がる」「消耗し続ける」「納得しないまま卑屈にすべてを認める」は、該当する場面ではいずれも即失格として扱っています。強く出すぎる側だけでなく、萎縮する側にも基準を置いています。
次回の点検は、コンテンツの大幅な追加時、または年1回のいずれか早い時期に実施します。
8. 改訂について
本ポリシーおよび判定基準は、利用者からのフィードバックと社会の変化に応じて継続的に見直します。個別の判定へのご意見は、アプリ内のフィードバック機能より受け付けています。
本ポリシーに関するお問い合わせ:support@talkly.jp
v1.1|2026年8月
株式会社リテラス